初起動の時に開いていたページは保存せずに閉じて、新しく任煮のサイズの原稿用紙で「新規作成」をすることにします。
ComicStudioで
「ファイル」→「新規作成」を選ぶと、
「ページ」と
「作品」の二つがあるのがわかります。
- 「ページ」
一枚の原稿用紙を用意して描きます。
「寸法指定」か「用紙テンプレート」を選び、「新規ページ」を作ることが出来ます。
一ページのイラスト・カットを描く場合はこちらで十分でしょう。
「作品」で設定できる「作品情報」・「作者情報」・「ページ番号」・「ノンブル」などの設定が出来ません。
- 「作品」
複数の「ページ」を同じ設定で用意して描きます。
「寸法指定」か「用紙テンプレート」を絵倍、「用紙の設定」を選び、「総ページ数」・「綴じ位置」・「開始ページ」・「ページ構成」を選んで「新規作品」を作ることが出来ます。
「作品情報」・「作者情報」・「ページ番号」・「ノンブル」などを任意に設定することが可能。
複数ページにわたる漫画を描く場合は、通常はこの「作品」を選びます。
●寸法指定の各項目の解説「寸法指定」の項目から、それぞれの項目の意味することを理解しておきましょう。

- 「基本情報」
原稿が持つ基本情報。
【注意】後で変更不可能なので注意。
- 基本解像度
製作する画像の解像度の設定。
モノクロ原稿作成の場合は、通常600dpiか1200dpiを選択。
(カラー原稿作成の場合は、350dpiが一般的。)
→解像度についての詳細は別記予定
- 基本表現色
「モノクロ」か「カラー」かを選択するが、「モノクロ」を選択しても「カラー」で描けます。
製作する現行の種類に応じて選択すればOK。
- 「用紙サイズ」
文字通り用紙そのもののサイズ。
【注意】後で変更不可能なので注意。- 単位
「cm」…センチメートル
「mm」…ミリメートル
「in」…インチ(1インチは約2.54cm)
「px」…ピクセル(解像度に依存)
「pt」…ポイント(1ポイントは約0.35mm)
なお参考までに…
600dpiの時は1pixel≒0.04233mm
1200dpiの時は1pixel≒0.02117mm
参考サイト:「印刷用単位の換算表」(byTRO庵)
- 幅・高さ・(B4/B5/B6/A3/A4/A5/A6/ハガキ/カスタム)
- 「仕上がり枠」
内寸項目。
一般的には印刷仕上がりのサイズ。
断裁される実寸と考えてもOK。
実際はズレが生じることも考慮する必要があり、そのために「裁ち落とし枠」を設定します。
- 幅・高さ・(B4/B5/B6/A3/A4/A5/A6/ハガキ/カスタム)
- 「基本枠」
いわゆる漫画の「基本枠」。
一般的にはB4では18×27cm・A4では15×22cmということで定着しています
- 「サイズ指定」選択時
幅・高さ・(B4/B5/B6/A3/A4/A5/A6/ハガキ/カスタム)
オフセットX…水平方向に移動
オフセットY…垂直方向に移動 - 「マージン指定」選択時
天・地・ノド・小口・(B4/B5/B6/A3/A4/A5/A6/ハガキ/カスタム)
- 「裁ち落とし枠」
断裁時に紙のずれが発生したときの予備の領域。
「断ち落とし」「断ち切り」「塗り足し」「ドブ」などと呼ばれています。
DTP業界では、仕上がりから3mm程度外側にとることが多いようです。
漫画では、断ち切り描画の時に、「仕上がり枠」+「断ち落とし枠」まで描いておくようにしましょう。
●新規作成は「テンプレート」で!あらかじめこれらの数値を設定済みの「用紙テンプレート」を選ぶと、汎用的な原稿用紙を設定することが出来ます。
デフォルトの設定の中から、自分が使いたい設定を選ぶのが一番早いでしょう。
よく判らない場合は、B4用紙に描くのなら「投稿用用紙」を、同人誌用の原稿なら「同人用紙」を選び、その中から好みの設定を選ぶのが比較的汎用性が高い方法でしょう。
●自分専用のテンプレートを作る
何本か作品を描いていると、自分にとって一番使いやすい「原稿用紙」を用意したくなります。
ComicStudioの場合は、それを「ユーザー」の「用紙テンプレート」として登録することが出来ます。
私の「ユーザー用紙テンプレート」はこんな感じになっています。

自分の作業手順上、毎回必ず用意するレイヤーは、あらかじめ作っておきます。
- 「描画領域」
種類…………ガイドレイヤー
- 外トンボに合わせてガイドを用意して、レイヤーロック
- 「描画領域枠」
種類…………ラスターレイヤー
出力属性……仕上げ
表示色………カラー
- 外トンボよりも外のエリアを白で塗りつぶして、描画領域が確実に判るようにしたレイヤーを用意しています。
- 通常表示色を「カラー」にしただけでは、「白」は「白」のままで表示されますが、「白」の表示色を別の色にしておくことで、「枠外の不要エリアを明示する」ことが可能です。
- このレイヤーを、常に最上位においておくことで、断ち切りにベタや濃いトーンを使ったときでも、トンボが消えずに済みます。
- このレイヤーもロックしておきます。
- 「下書フォルダ」
種類…………レイヤーフォルダ
- 「下絵(Raph)」
種類…………ラスターレイヤー
出力属性……下描き
表示色………カラー表示
- 下絵用のレイヤーは必ず必要なので、初期状態で用意しています。
早かれ遅かれ「プロパティ」パレットの表示の意味をきちんと理解しておく必要があるので、後ほど整理して別記します。
●自分用の用紙テンプレートを登録しておくまず
「ファイル」→「新規作成」→「ページ」で、欲しい設定の新規ページを作成します。
その後、必要なレイヤーを作り、プロパティなどを変更してベースになるページを作ります。
最後に
「ファイル」→「テンプレートとして登録」を選びます。
「用紙名」や「メモ」の設定をして登録すれば、いつでもこの用紙が呼び出せるようになります。
あらかじめ「枠線定規」や「フォルダ」が生成された状態で「作品」が用意されるので、作業の省力化を図ることが出来ます。
時間に切迫した状態で仕事をする場合、こういうちょっとした「省力化」が大きな差となる事もありますので、使える便利な機能はどんどん使っちゃいましょう!
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